不動産投資の仕組と成功するための基本的な条件

不動産投資の仕組と成功するための基本的な条件

特に「資産運用に時間を割けない」という人には不動産投資はお勧めなのですが、大きな資金が必要となるため、「お金持ちのための投資」とか、「管理・運営が難しそう」といったイメージを持っている人も多いでしょう。

不動産投資の仕組みと基本的な知識とは何か見てみましょう。

不動産投資の仕組

不動産投資の仕組み自体は意外とシンプルです。物件を購入し、購入した物件を第三者に賃貸することで家賃収入を得る。そしてもう一つ、購入した物件の値上がり益で儲ける二つの方法があります。

それでは、不動産投資で利益を得る仕組みをみていきましょう。

不動産投資は資産家でなくてもできます!

不動産投資と聞くと「資産家による資産家のための投資」みたいな資金的な部分が一般的に不動産投資を始めにくくしているのは言うまでもありません。近年、不動産投資を行う多くの人は普通の会社員が多くなっていて、不動産投資の敷居はどんどん低くなっています。30代や40代の普通の会社員が大家になることが増えています。

その理由は不動産投資の最大のポイントである融資(ローン)で行っているということです。不動産投資において物件を一括で購入する人は会社員かどうかに関係なく、ほとんどいません。

不動産投資を行う多くの人は、銀行から融資という形でお金を借りて物件を購入しています。(これがいろいろな面でネックになって始めにくいのですが)

不動産投資で収益を得る仕組

不動産投資では、収益を得るための方法は二つありますが、まず、収益を得るための物件を購入するところから始まります。ほとんどの場合、物件の購入は、銀行など金融機関でローンを組み、お金を借りて購入しています。そして購入した物件を第三者に賃貸することで、入居者から毎月の家賃収入を得ることができるようになります。

ただ、家賃収入のすべてが収入になるわけではありません。得られた家賃収入の中から金融機関へローンの返済、入居者の募集や物件の管理などを行ってもらう管理会社への支払い、物件の維持管理費、税金などを引かなければなりません。そして手元に残った分が儲けとなります。

これが一つめの利益を得る方法です。

家賃収入(インカムゲイン)

不動産投資の家賃収入はインカムゲインと言われます。インカムゲインとは株や不動産などの資産を保有していることで、発生する収益のことです。不動産投資では一度に入ってくる収入は投資総額を考えると大きくありませんが、賃貸している間は毎月決まった収入を継続的に得ることができます。

賃貸物件の家賃は株価や為替相場のように短期間で大きく変動することがほとんどありませんから、毎月の安定した家賃収入により、長期的な収益の見通しが立てやすいといえます。

これから不動産投資を考えている初心者の方には家賃収入を目的とした不動産投資がお勧めです。

売却益(キャピタルゲイン)

不動産投資で利益を得るもう一つの方法は不動産を売却することで売却益を得る方法です。これをキャピタルゲインといい、株や土地、建物など資産を売却することで得られる利益のことで、不動産投資では物件を購入価格より高く売却することでキャピタルゲインである売却益を得ることもでます。

タイミングによっては一度に大きな利益を得られる可能性がありますが、売却益を狙うには、物件の選別や市況を見極める高いスキルや知識が必要となってきます。売却益を目的とした不動産投資はあまりおすすめできません。

不動産投資で物件を購入するまでの流れ

不動産投資を始めるにはまず、物件を購入しなければ始まりません。ここでは物件の探し方や購入の流れなどを見てみましょう。

投資用の不動産物件を探す方法

インターネットで検索

投資用の不動産物件はインターネットでの検索から探すこともできます。気になった物件をサイトから問い合わせたり、会員登録をすることで不動産会社と繋がることができ、非公開物件を紹介してもらえたりする可能性があります。

不動産会社に行って探す

現在はインターネット上でも多くの物件情報を得ることができるので、不動産会社へ「行く必要なんてあるの?」と思われがちです。しかし、不動産会社に直接情報を取りに行くことによって、インターネットには掲載されていない物件を紹介してもらえたり、物件のある地域の詳細情報を教えてもらえたりする可能性があるため、不動産会社へ行って探すことでのメリットも大きいといえます。

 物件を購入するまでの流れ

物件を探し、購入したい物件が決まったら買い付け(購入申し込み)を入れます。不動産会社に買付証明書を提出し、物件を購入する意思を示したら、次は物件を購入するために必要な融資の審査を受けなければならないので銀行など金融機関に融資相談に行きます。融資は断られることもあるため、複数の銀行にあたってみましょう。

無事融資がとおったら、売買契約を結びます。後々にトラブルにならないよう、契約内容はしっかり確認して下さい。

ローン契約や管理会社との委託契約がまとまったら、最後は物件の代金支払いと引き渡しを行います。

 

不動産投資は「利回り」より「キャッシュフロー」が超重要!

不動産投資を始めようとする初心者に対して特に知ってもらいたいことは、不動産投資で利益を得るための大原則として「利回り」よりも実際の「キャッシュフロー」が超重要であるということです。

「利回り」と「キャッシュフロー」の仕組みを簡単に紹介しましょう。

「利回り」の仕組み

不動産投資をしたことがない人でも「利回り」という言葉について、なんとなく知っている人が多いと思いますが、簡単に言うと投資した金額に対してリターンがどれくらいあるかを表した数字が「利回り」といいます。

不動産投資の「利回り」は、基本的に「年間の想定家賃収入÷物件購入価格」で計算され、5%より10%など、パーセンテージが高いほうが「利回りがいい=利益がでる物件」ということになります。

実際に、不動産投資の利回りは「表面利回り(グロス利回り)」と「実質利回り(ネット利回り)」の2種類に分けられています。

「キャッシュフロー」の仕組み

不動産投資において「キャッシュフロー」とは、毎月の家賃収入からローンの返済や管理費など必要な費用を引いて、手元に残る現金のことを指しています。「利回り」にはローン返済額などが含まれていないため、実際に手元に残る利益がいくらなのかわかりません。

「利回り」はとてもいいのに、実際には赤字になってしまうということもありえることなのです。「キャッシュフロー」の計算を行うことは、物件から発生する正確な収益性を知るために非常に重要なことなのです。

キャッシュフローの計算方法は次のとおりです。

キャッシュフロー = 家賃収入-管理費・経費-ローン返済額

利回りよりもキャッシュフローが大切な理由

不動産投資において「利回り」は一つの目安になりますが、もっとも重視すべきなのは、「キャッシュフロー」です。

いくら利回りが良い物件を購入しても、賃貸事業の運営が始まってからでは物件購入時の「利回り」はほとんど意味がありません。利回り分だけの利益が入ってくると勘違いしてしまいがちですが、実際にはそこからローン返済や税金、広告費、修繕費など必要経費を支払わなければならないので、「利回り=手にできる利益」では決してないのです。

特に初心者では目先の利回りに惑わされてしまうことも多く、自分の手元に実際残る利益がいくらになるのか、しっかり把握することが不動産投資で成功するための絶対条件なのです。

「優良物件」とはどのような物件か

不動産投資では収益を得るために優良物件を購入することは重要です。「優良物件」とは、どのような物件をいうのでしょう。おさえておくべき必要なポイントが2つあります。

空室になりにくい物件

不動産投資で重要なのは、いかに空室を減らし満室運営ができるかです。

空室になりにくい物件というのは、立地条件の良い物件といえますが、立地がすべてというわけではありません。地域ごとの賃貸需要を見極めて物件を選定することが重要で、合わせて築年数にも注目しなければなりません。劣化した建物は賃貸需要が一気に低くなってしまうからです。物件や設備の劣化具合、大規模修繕がいつ行われたのかなどを確認して物件を購入しましょう。

キャッシュフローがでる物件

投資用不動産の広告などに書かれている「利回り」は気にしても、実際のキャッシュフローは気にしないという人がいますが、それは非常に大きな間違いです。利回りはあくまでも想定であり現実的な収益はキャッシュフローになるからです。

しっかりとキャッシュフローが出せる物件を選べば、毎月手元に残るキャッシュ(手残り金)をもとに、次の物件を買い進めることができるため投資の規模を広げていくことも可能になります。

不動産投資はほかの投資よりお勧めである理由

不動産投資は仕組みをしっかりと理解し、知識をつけることで成功するためにゼロから知識をつけていくのは大変かもしれません。しかし、不動産投資で儲かる仕組みというのは「物件を購入し、第三者に貸し出し、利益をだす」というとてもシンプルなものです。

さらに賃貸事業でもあるため、自分の判断でリフォームをする、入居者を集めるための広告をだすなど投資家自身の判断や努力で投資効率をあげることができ、購入した物件や土地は自分の資産として手元に残せるという魅力もあります。

そして、株やFXと違って景気などの影響で相場変動が激しいこともありませんから、投資の結果を外部要因に左右されにくいという点では不動産投資はお勧めです。